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車のいたずら傷は保険の対象?

大事な愛車にいたずらで傷を付けられたという話は時折耳にするもので、車のオーナーにとって防ぎがたく重大な問題です。
修理のための金銭的な損害はもとより、傷ついた愛車を見たときのショックも計り知れません。
このいたずら傷問題ですが、ネットなどで調べると自動車保険の対象になる・ならないと情報が錯綜しています。
そこで自動車のいたずら傷問題において自動車保険が果たす役割と対策について、考えてみましょう。

いたずら傷も基本的には車両保険の補償対象!

いきなり結論からお話ししますが、いたずら傷も基本的には車両保険の補償対象となります。
基本的にというのは、車両保険の中で最も適用範囲の広い「一般車両保険(フルカバー型)」でも「車対車+A(エコノミー型)」でも適用されますが、最も範囲の狭い「車対車」では適用されません
「車対車」は本当に車との接触事故時の修理のみを対象とする限定的な車両保険ですので適用されませんが、それ以外ではいたずら傷もカバーされるということです。
ただし、自動車保険によってはいたずら傷に関する特約が存在する場合もありますので、ご契約(予定)の自動車保険の車両保険についてご確認ください。

また、車両保険のカバー範囲となっていたとしても、保険会社に補償対象のいたずら傷であることを認定してもらわなければなりません。
そのため、自分で対処したり修理に出す前に、傷を見つけたらすぐに保険会社へご連絡ください。

車両保険の補償対象外となる場合

いたずら傷は基本的に車両保険の補償対象となりますが、パンクさせられたなどのタイヤの傷に関しては一切対象にならないことが多いです。
というのも、タイヤは運転中に道路に接しているパーツですから常に傷が付きうるわけで、いたずら傷かどうかの判断が難しいのです。
そもそもタイヤの損傷全般が通常の摩耗の一部であり、オーナーが負担すべき必要費との考えも一般的です。
ですから、仮にタイヤの傷が明らかに鋭利な刃物によるものとわかったとしても、基本的に車両保険の対象になりません。

ただし、この点も自動車保険によってはタイヤについての特約が用意されていることもありますので、個別具体的な内容については契約をよくご確認ください。
また、タイヤと車体が同一のいたずらによって一緒に傷ついている場合、車体のみの補償になるかタイヤを含めての補償となるかも保険会社によってまちまちです。
タイヤ以外も被害に遭っている場合は、タイヤを含めて被害状況を保険会社に報告しましょう。

いたずら傷に車両保険を使うデメリット

いたずら傷が車両保険の適用となった場合、修理にかかる費用を保険会社に肩代わりしてもらうことができます。
もちろんそれは大きなメリットなのですが、一方で車両保険を利用することのデメリットもあります。
それは、等級(ノンフリート等級)が1つ下がってしまい、翌年以降の保険料が上がってしまうという点です。

自動車保険の等級は事故時に上がると理解している方もおられるかもしれませんが、それ以外でも保険会社に保険金を請求すると等級が下がるケースがあり、いたずら傷に車両保険を使うことも等級ダウン事故に該当します。
いたずら傷に限らず、基本的に車両保険で車の修理費を充当すると等級が下がってしまうのです。

いたずら傷による車の修理費がどれほどになるかは、傷の付き方によって大きく異なります。
軽度で隠しやすいような傷であれば修理費も安く、車両保険を使うより自費で修理したり自分でなんとかする方が結果的に安く上がるケースも少なからずあります。
傷が軽度ならば、保険会社に連絡する前に修理の見積もりだけ取ってみるのも有効でしょう。
ただし、前述の通り保険会社に連絡しないまま修理を終えてしまうと、後から車両保険を適用することはできませんのでお気を付けください。

軽い傷ならばDIYで対処も

車両保険の使用後の更新では等級ダウンの他に事故あり等級という割増保険料状態になります。
通常より余分な保険料負担が生じるので修理費と事故あり等級の保険料支払いとを天秤にかける必要があります。
この辺りは保険会社のサービスセンターに連絡をすると直ぐに計算して調べてくれますので問い合わせ後に判断していきましょう。

さて、いたずら傷が車体への浅い擦り傷程度であるならば、修理用のカー用品で対処可能なことも多いです。
費用も数百円から千円程度で済んだりしますので、自分で対応するのも一つの手です。

もっとも手軽なのが、小傷消し用のコンパウンドで研磨する方法です。
傷の幅がごく狭い、刃物のような傷跡一筋だけならば、コンパウンドで磨くことで周りの塗料が傷を覆うような形になり傷を隠してくれます。
コンパウンドは荒さが数種類ありますので、荒目のコンパウンドで研磨してから極細・液体などで仕上げると非常にきれいに仕上がります。

また、車体の色に合わせたタッチアップペンで傷をなぞるのも手軽で簡単な応急処置になります。
いずれもいたずら傷だけでなく車体のお手入れ全般に有効ですので、持っていない方は一通りそろえても損はないでしょう。

いざという時に車両保険で備えを

車のいたずら傷を事前に防止するのは残念ながら難しいものですが、車体車以外の車両保険でカバーできることをお伝えしました。
人の悪意によるいたずら傷は、どれほどの傷が付けられるか事前に見積もることは不可能であり、派手な傷が付けられれば高額の修理費が必要になることは想像に難くありません。
ですので、備えとしていたずら傷が対象となる車両保険の契約を強くお勧めします。
ご契約の際には、車両保険の内容や特約について、しっかりご確認ください。

大手社だと車両保険の保険料が予算オーバーという事もあるかもしれませんが、保険料が安いネット型保険だと同じ予算内で車対車+A(エコノミー車両)を付けられる場合もあります。

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