もし事故に遭ってしまったとき、契約中の保険会社以外に頼れる存在と言えばロードサービスです。
車が大破して自走出来ず動かせなくなってしまったらJAFなどのロードサービスを呼ばなければなりませんが、自動車保険の付帯サービスであるロードサービスに来てもらうこともできます。
※個別に特約として加入しないと利用できない保険もあります。
事故が起きたときにすべきこと
もし自動車事故の当事者となってしまったときに、まず必要なことは何でしょうか？
事故当事者の義務は道路交通法72条に規定されており、以下のことを速やかにしなければなりません。
・負傷者の救護
・道路における危険を防止する等必要な措置
・警察への連絡
特に救護義務を怠ると最悪の場合ひき逃げと扱われることもあるため、すぐに適切な処置が求められます。
また、これらの義務とは別に、契約している自動車保険へも速やかに通知をしなければなりません。
通知を忘れていて事後報告になってしまうと、保険金の一部または全部が支払われないということも起こりえます。
どうでしょうか。事故の当事者になってしまっただけでも動転してしまうと思いますが、その状態でこれらの義務をしっかりこなせるでしょうか？
交通事故に慣れている人など普通はいませんので、個人での対処はどうしても限界があります。
また、事故の損壊により車が動かせなくなった場合はいずれロードサービスなどを呼ばなければなりません。
そのため、保険会社やロードサービスに連絡してプロの助力を仰ぐのが一般的です。
ロードサービス（含む特約）付きなら安心！
事故発生直後に真っ先に自動車保険へ連絡をすると、保険会社によりますが必要や希望に応じて事故対応のためにAlSOKやSECOMのスタッフを事故現場に急行させてくれます。
事故現場急行サービスが提供されている保険会社はそれほど多くは無いので、現場急行サービスが必要と思う人はぜひ保険会社選びから始めてみて下さい。
そして基本補償の範囲内で前述の必要な対応をおおむね引き受けてもらえますが、ロードサービスが必要な作業に関してはロードサービスを呼ぶことになります。
この事故の際に、レッカー等ロードサービスが必要な状況ならば保険会社はらロードサービスの手配も行います。
ロードサービスでは30分程度で終わる作業や応急処置が必要ならばその場で対応してくれますし、引き上げやレッカー搬送までサポートします。
プロが速やかに処置してくれますので、損壊した車が道路の真ん中をふさいだまま連絡に手間取り、本人は針のむしろ……という事態にはなりません。
アフターサービスまで補償の範囲内
このように、ロードサービスを別途呼ぶ分のサービスをあらかじめ保険に組み込まれているのが保険会社のロードサービスですが、中にはさらに別な部分が拡充されている場合もあります。
通常は、クレーン車などの特殊車両を使った費用やレッカー費用などはもちろん対象です。
有料のロードサービスではレッカー費用がかなり高額になりますし、クレーン車などが出動することになれば別料金で加算されますので、これらの費用が補償されるだけでもかなり安心できるでしょう。
また、車を使えなくなったことによるアフターサービスの補償も手厚いことが多いです。
内容は自動車保険によりますが、移動手段がなくなったことによって必要となった代車やタクシーの料金は基本的に対象内となります。
さらには、最寄りのホテルでの宿泊料金までサポートすることも多く、事故のアフターサービスはロードアシスタンス特約でほぼ全てカバーできてしまいます。
サービス内容に比べて保険料が割安！
至れり尽くせりの保険会社のロードサービス。ここまで充実した内容だと保険料が高そうと思うかもしれません。
一般的には基本サービスとして自動車保険に組み込まれている場合もありますし、オプション扱い（特約）の場合もあります。
オプション扱いだった場合でも他の特約と比べても保険料がかなり割安です。
実際の事故では、よほど軽い事故でない限りはとりあえずロードサービスを呼んだ方が安心ですが、特約がなければ費用がかかります。
それを考えると、割安な特約を付けて特約内で必要な処置を受けてしまった方が、結果的に安く上がることが多いでしょう。
さらには事故後の移動や宿泊まで補償されるのですから、保険料に見合わないお得な特約と言えます。
オプション扱い（特約）の利点はＪＡＦや一部のクレジットカードに付帯されているロードサービスとなどと重複する事があるため、この場合は敢えて自動車保険に付けないという選択肢があります。
ロードサービスで備えも補償も万全に
事故に遭ってしまったとき、誰もが事故対応で大変な思いをしますし、かかる費用についても心配になるでしょう。
保険会社のロードサービスはその二つを同時にカバーして心配を解消してくれるサービスと言えます。
名前だけ見ると「ロードサービスの費用が払われるだけなら別に要らないな」と思ってしまうかもしれません。
ですがその名からは想像できないほど広い補償内容と充実したサポートで、実際に事故に遭うとその価値を実感できるような特約です。
また、ロードサービスの費用は事故時に発生する可能性が高いですから、元を取りやすいサービスでもあります。
事故時の具体的な備えを考えるならば、ロードサービス単体よりも保険会社のロードサービスを考慮してみてはいかがでしょうか。
