ネット型自動車保険は割安な保険料が魅力ですが、その安さの理由は何でしょうか？
代理店を挟まないから安い、というのは正解の一つではありますが、それだけではありません。
ネット型は一人ひとりに合った補償内容を決められることが強みですが、同様に保険料の算定に関しても運転に関する諸要素を細かく考慮してもらえる点が強みとなっており、安さの一因にもなっています。
そこで、リスク細分型とも呼ばれるネット型自動車保険は保険料算定に際して、諸要素をどのように考慮しているのかをご紹介したいと思います。
運転者の年齢制限
保険料を左右する要素の一つに、運転者の年齢制限があります。
文字通り保険適用となる運転者の年齢によって保険料が増減するのですが、これは年齢と事故率の統計データから計算し、事故率が低い世代の保険料が安いように設定しています。
という建前なのですが、従来型の自動車保険はあまりきめ細やかに保険料を算定してくれていないと思うことは無いでしょうか？
そもそも、従来型の保険では運転者の年齢制限の分類が数種類しかないことが少なくありません。例えば、全年齢／25歳以上／30歳以上／35歳以上などといった分類です。
このように、従来の年齢制限は「分類が数年区切り」「35歳あたりで割引が打ち止めになってしまう」など、事故率の変動に対して保険料がちゃんと追従していないという問題がありました。
ネット型自動車保険ではどうでしょうか？もちろん保険会社によりますが、無段階型の料金算定基準がスタンダードになっています。
つまり、1歳刻みでシームレスに料金が変動するようになっているのです。
実際の事故率は40代が最も低いのに従来型の自動車保険ではそれほど評価されない一方で、ネット型自動車保険では1歳刻みでしっかりと保険料が減っていくため、中高年ほどネット型の恩恵を感じるでしょう。
年間走行距離
もう一つ、保険料に影響を及ぼす主な要素に年間走行距離があります。
年間走行距離が長い、つまりそれだけ多く車に乗る人は必然的に事故に遭う確率も高いため、走行距離に応じて保険料が増減するのは自然な考えです。
しかし、従来型の自動車保険は年間走行距離をあまり重視していないことが多く、それどころか保険料査定の対象にしていないことさえあります。
また、あらかじめ保険期間の年間走行距離を契約者が自己申告する形態であることも多く、実際の走行距離が超過してしまうとペナルティが科されたりと、何かと面倒で非合理的なシステムとなっていました。
その点、ネット型自動車保険は前年・前契約期間の走行距離を元に保険料を算定するなど、合理的なシステムとなっています。
前年の走行距離を契約年の保険料に反映させるタイプであれば、自己申告の走行距離を超過したなどの問題はそもそも発生しませんし、きめ細かい査定が可能になります。
走行距離の超過が怖いから多めに申告し、結果保険料が高く付いてしまうなどといった本末転倒な事態は起こりません。
一人ひとりにあわせた保険料を算定
以上の2点だけでなく、ネット型自動車保険は保険料の算定に関わる要素について、個別具体的に評価を行いきめ細やかに料金へと反映することが特徴です。
従来型では昔からの、言ってしまえばどんぶり勘定的な保険料システムを採用し続けていますが、後発のネット型ではそのようなシステムからの脱却がなされ改善されているわけです。
このような細やかな保険料の算定は時代の要請でもあります。
現代では必ずしも交通手段としての車が万人にとって必須のものではなく、ある人は家族サービスのための道具として、ある人は趣味の一つとしてなど、車の限定的な利用が増えてきました。
そんな時代において、画一的な基準を用いて保険料を算定しようとすれば、車の用途の割に保険料がやたら高いと思う方が増えてくるものです。
ネット型の保険では、そういった方々の一人ひとりに焦点を当てて、割安というよりは適正な保険料を算定しているといえます。
ネット型なら同じ補償内容でも安くなる可能性大
ネット型でも代理店型でも補償内容が同じなら保険料も大差ないだろう、と思っている方も多いと思いますが、そんなことはありません。
代理店型の自動車保険では、あなたの保険料がもっと安くなるべき事由があるのに、それを十分に評価されていない可能性があります。
中高齢の方、年間走行距離が少ない方、自動車を使う用途が限られている方など……何か保険料が安くなりそうな要因がある場合、補償内容そのままでネット型に移行しても保険料がかなり安くなる可能性があるのです。
こういったことは実際に見積もりを取ってみなければわからないことですので、ぜひネット型自動車保険で保険料がどの程度になるか、シミュレーションや資料請求などをしてみてください。
保険料が中々下がらずに不満がある方などは、想像以上に保険料が安くなってびっくりするかもしれません。
